洗練されたインプロを考える-インターバルの効果 2012/9/21掲載
先週までのアドバイスを少し応用してみましょう。
テンションとトライトーンの間の間隔(インターバル)に注目すると、長三度ないしは短三度となっていますね。
人間の耳には、三度の音程というのは非常に安定して響くわけです。
スケールの中から三度の位置にある音を拾って積み重ねたのが「和音」すなわちコードとなっている事からもおわかりでしょう。
自分のソロ(インプロ)に何となく説得力が欠けるとか、イマイチ割り切れていない感じがしている・・・・などの問題の多くには、このインターバルを利用する事で「解決への兆し」が見えてくる事があります。
曲は様々なので、その中でインターバルを利用する骨組みのいくつかの例を挙げてみましょう。
■ガイドラインに沿って三度のインターバルを使う
ジョビンの有名曲でチャレンジ。
まずは各コードのコードスケールを割り出して、コードスケール上にあるアヴォイドノート以外の音を一定の向きに繋いでガイドラインを作る。
この場合、1コードに対して1音の動きとなります。
ガイドラインに対して三度下にあるアヴォイドノート以外の音を加える。
この時はトータルして規則性のある動きに集約して音を加える(1コード2音ではない場合もある)
■テンションとトライトーンのインターバルを利用する
ディジー・ガレスピーのリリカルなワルツ。
先週のアドバイスを応用。
各コードのコードスケールを割り出し、アヴォイドノートとならない9th(b9thも含む)を選ぶ。b9thがアヴォイドとなる時(マイナーセブンスコード)は11thを使う。
それぞれの音に対して7th(b7thを含む)を加えてインターバルを作る。
■ガイドラインに対して任意のインターバルを形成する
ジャズスタンダードとしても親しまれるワルツ。
各コードのコードスケールを割り出してアヴォイドノート以外の音をラインで繋ぐ。
ガイドラインに対して任意の音を選択して加える。
いかがですか?
僕はこのようにイメージ設定を作りました。
みなさんもいろんな曲で試してみてください。
さぁ、インプロの入口がいくつか揃いましたね。
演奏中にこれらの音によるコードのイメージが聞こえるようになればしめたもの。
ではこれらを使ってメロディーラインに発展させてみましょう。
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